【Doja Cat/ドージャキャット】「Say So」を解説!リリックの意味やメッセージは?

シンガーソングライター、ラッパー、プロデューサーといった多彩な才能を持つDoja Cat(ドージャ・キャット)は、2018年の「Mooo!」で注目を浴びた後、「Juicy」「Kiss Me More」などのヒット曲を生み出し、音楽シーンを牽引する存在となりました。その中でも「Say So」は、彼女の代表曲の一つとして特に注目を集め、2020年にはBillboard Hot 100で1位を獲得。この功績により、彼女はアメリカの音楽業界でさらなる成功を収めました。また、「Say So」は第63回グラミー賞で「最優秀レコード賞」や「最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞」にノミネートされるなど、批評家からも高い評価を受けています。

本記事では、TikTokを中心に世界的なトレンドとなった「Say So」の魅力を、歌詞やその背景、キャッチーなサウンドの特徴に加え、受賞歴やチャートでの成功を交えながら解説します。この楽曲がどのようにしてDoja Catをポップミュージックの中心に押し上げたのか、その秘密に迫ります。

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目次

Doja Cat/ドージャキャットのディスコグラフィーについて

今回解説する「Say So」以外にも、Doja Catは数多くの曲をリリースしています。ここでは、代表的なシングルを年代順に紹介します。

アルバム

  • 2014年:Purrr! – Doja CatのデビューEPであり、彼女の初期の音楽スタイルを反映しています。このEPには、「So High」などの初期の代表曲が収録されています。
  • 2018年: Amala – 彼女のデビューアルバムで、R&Bやヒップホップ、ポップなど多様なジャンルを融合させた作品です。このアルバムには、「Go to Town」「Candy」「Mooo!」などが収録されており、「Mooo!」はSNSでバイラル(バズ)ヒットとなりました。
  • 2019年:Amala (Deluxe Edition) – オリジナルの「Amala」に加え、新曲やリミックスが追加されたデラックスエディションです。「Juicy」のTygaとのリミックスバージョンが特に人気となりました。
  • 2019年:Hot Pink – Doja Catのセカンドアルバムであり、彼女がブレイクするきっかけとなるアルバムです。「Say So」「Rules」「Cyber Sex」などのヒット曲が収録されています。「Say So」は特にTikTokでのバイラルヒットにより、ビルボードホット100で1位を獲得しました。
  • 2021年:Planet Her –  Doja Catの3rdアルバムで、ビルボード200チャートで2位になるとともに、音楽評論家からも高い評価を得た作品です。「Kiss Me More」(feat. SZA)、「Need to Know」、「Woman」などが収録されていて、「Kiss Me More」はグラミー賞にもノミネートされました。
  • 2023年:Scarlet – 最新アルバムで、音楽スタイルの進化を示しています。このアルバムには「Attention」、「Paint the Town Red」、「Demons」などが収録されています。これらのシングルは商業的な成功を収め、彼女の音楽的な幅広さをさらに示しました。

シングル

  • 2014年:So High – Doja Catのデビューシングルで、カラフルで幻想的な見た目とユニークなボーカルを披露しています。
  • 2018年:Roll with Us – リラックスしたビートと滑らかなフローが特徴です。
  • 2018年:Go to Town – ポップとR&Bの要素を融合したダンス向けの楽曲です。
  • 2018年:Candy – セクシーな歌詞とキャッチーなメロディが特徴のR&Bトラックです。
  • 2018年:Mooo! – ユーモアあふれる歌詞とミームになったミュージックビデオで話題を集めました。
  • 2019年:Tia Tamera feat. Rico Nasty – ラッパーのRico Nastyをフィーチャーしたエネルギッシュなラップトラック。
  • 2019年:Juicy with Tyga (Remix) – 元々はアルバム「Amala」に収録されていた曲のリミックスで、Tygaが参加。
  • 2019年:Bottom Bitch – パンクとヒップホップの要素を融合した曲。
  • 2019年:Cyber Sex – インターネットとセクシュアリティをテーマにしたトラック。
  • 2019年:Say So – ディスコ調のビートが特徴のポップヒットで、TikTokでのチャレンジが流行。←今回の記事
  • 2020年:Boss Bitch – 映画「Birds of Prey」のサウンドトラックに収録されたエネルギッシュな楽曲。
  • 2020年:Like That feat. Gucci Mane – ラッパーのGucci Maneをフィーチャーしたダンス向けのトラック。
  • 2020年:Freak – セクシーな歌詞とR&Bのビートが特徴のシングル。
  • 2020年:Del Mar with Ozuna and Sia – ラテンスターのOzunaとシンガーソングライターのSiaとのコラボレーション。
  • 2021年:Best Friend with Saweetie – ラッパーのSaweetieとのコラボ。
  • 2021年:Streets – セクシーでメロウなトラックで、TikTokでの「Silhouette Challenge」で人気を博した。
  • 2021年:Kiss Me More feat. SZA – シンガーのSZAをフィーチャーしたポップとR&Bの要素が混ざったヒット曲。←「Kiss Me More」の解説記事はコチラ
  • 2021年:You Right with The Weeknd – R&BスターのThe Weekndとのコラボレーションで、複雑な恋愛関係を描いた曲。
  • 2021年:Need to Know – ゲームやバーチャルリアリティを連想させるビートが特徴の楽曲。
  • 2021年:Woman – 女性の力強さと美しさを讃えるアフロビートが特徴の曲。←「Woman」の解説記事はコチラ
  • 2021年:Get Into It (Yuh) – エネルギッシュなビートが特徴のシングル。
  • 2022年:Vegas映画『エルヴィス』のサウンドトラックとして制作されました。。
  • 2023年:Attention – 鋭いリリックが印象的なラップシングルです。
  • 2023年:Paint the Town Red – 独特なビジュアルとともに公開され、話題を呼びました。
  • 2023年:Demons – ホラー要素を取り入れたミュージックビデオが注目されました。
  • 2023年:Agora Hills – 新たな音楽性を示すシングルとして評価されています。

「Say So」のリリース日、チャートランキング、受賞歴について

Doja Catの「Say So」は、2019年11月7日にリリースされたアルバム『Hot Pink』に収録され、その後2020年1月28日にシングルとして発売されました。この楽曲は、TikTokでのダンスチャレンジを通じて爆発的な人気を集め、全世界で注目を浴びました。

チャートランキング

「Say So」は、アメリカのビルボードHot 100チャートで2020年5月に1位を獲得しました。これは、Nicki Minajをフィーチャーしたリミックスバージョンの成功が大きな要因となっています。この曲は、イギリス、オーストラリア、カナダなどの主要な音楽市場でもトップ10入りを果たし、グローバルヒットとなりました。さらに、複数のストリーミングプラットフォームで何億回もの再生回数を記録しています。

受賞歴

「Say So」は、2021年の第63回グラミー賞で「最優秀レコード賞(Record of the Year)」と「最優秀ポップソロパフォーマンス(Best Pop Solo Performance)」にノミネートされました。この楽曲は、Doja Catのアーティストとしての才能を認める重要な転機となり、彼女を国際的なスターとして確立させました。

「Say So」は、そのキャッチーなメロディとレトロなディスコサウンドで、現代ポップミュージックの中でも特に愛される楽曲の一つとなり、Doja Catのキャリアを象徴する作品となっています。

「Say So」の歌詞の意味やメッセージとは?

Doja Catの「Say So」は、恋愛における曖昧な駆け引きと感情を描いた楽曲です。歌詞の中心テーマは、互いに好意を持ちながらもその気持ちをはっきりと言葉にしない相手へのもどかしさです。タイトルの「Say So(そう言ってよ)」は、相手に気持ちをストレートに表現してほしいという願いを象徴しています。

楽曲の歌詞では、主人公が自分の魅力に気づいていないか、気づいていても積極的に行動しない相手に対し、「好きならはっきり言って」というメッセージを伝えています。一方で、軽やかなトーンと自信に満ちた表現からは、相手に期待しつつも、自分の価値をよく理解している姿が感じられます。

また、歌詞には恋愛の初期段階にある遊び心や、相手の反応を試すような雰囲気が含まれています。たとえば、「恋愛のサインはもう出ているから、あとはあなた次第」というニュアンスのフレーズが、聴き手に共感を与えています。

Say So の歌詞

[Chorus]
Day to night to morning, keep with me in the moment
I’d let you had I known it, why don’t you say so?
Didn’t even notice, no punches left to roll with
You got to keep me focused; you want it? Say so
Day to night to morning, keep with me in the moment
I’d let you had I known it, why don’t you say so?
Didn’t even notice, no punches left to roll with
You got to keep me focused; you want it? Say so

[Verse 1]
It’s been a long time since you fell in love
You ain’t coming out your shell, you ain’t really been yourself
Tell me, what must I do? (Do tell, my love)
‘Cause luckily, I’m good at reading
I wouldn’t bug him, but he won’t stop cheesin’
And we can dance all day around it
If you frontin’, I’ll be bouncing
If you want it, scream it, shout it, babe
Before I leave you dry

[Chorus]
Day to night to morning, keep with me in the moment
I’d let you had I known it, why don’t you say so?
Didn’t even notice, no punches left to roll with
You got to keep me focused; you want it? Say so
Day to night to morning, keep with me in the moment
I’d let you had I known it, why don’t you say so?
Didn’t even notice, no punches left to roll with
You got to keep me focused; you want it? Say so (Yeah)

[Verse 2]
Let me check my chest, my breath right quick (Ha)
He ain’t ever seen it in a dress like this (Ah)
He ain’t ever even been impressed like this
Prolly why I got him quiet on the set like zip
Like it, love it, need it bad
Take it, own it, steal it fast
Boy, stop playing, grab my ass
Why you actin’ like you shy? (Hot)
Shut it, save it, keep it pushin’
Why you beating ‘round the bush?
Knowin’ you want all this woman
Never knock it ‘til you try (Yah, yah)
All of them bitches hating I have you with me
All of my niggas sayin’ you mad committed
Realer than anybody you had, and pretty
All of the body-ody, the ass and titties

[Chorus]
Day to night to morning, keep with me in the moment
I’d let you had I known it, why don’t you say so?
Didn’t even notice, no punches left to roll with
You got to keep me focused; you want it? Say so
Day to night to morning, keep with me in the moment
I’d let you had I known it, why don’t you say so?
Didn’t even notice, no punches left to roll with
You got to keep me focused; you want it? Say so

Genius

歌詞・スラングについて

“Keep with me in the moment”
→ 「今この瞬間を楽しもう」というカジュアルな表現で、相手に注意を集中してほしいという意味を持ちます。

“Why don’t you say so?”
→ 「どうして言わないの?」というフレーズで、相手に素直な気持ちを伝えてほしいというニュアンスを含みます。

“No punches left to roll with”
→ 「もう余裕がない」というスラングで、隠し事や言い訳を続けられない状況を示唆します。

“Coming out your shell”
→ 「殻から出る」という比喩的な表現で、内向的な態度をやめて積極的になることを指します。

“Cheesin'”
→ 「にっこり笑う」というスラングで、リラックスした雰囲気や嬉しい気持ちを表現します。

“If you frontin’, I’ll be bouncing”
→ 「本気じゃないなら私は去る」という意味。

  • “Frontin'”: 「偽る」「見せかける」というスラング。
  • “Bouncing”: 「去る」「立ち去る」を意味します。

“Right quick”
→ 「すぐに」「ちょっと」というスラングで、素早く行動することを表現します。

“Prolly”
→ 「たぶん」を意味する「Probably」を短縮したスラングで、カジュアルな場面でよく使われます。

“Quiet on the set”
→ 映画撮影現場で「撮影中は静かに」という指示を指します。ここでは、驚いて言葉を失う様子を表現しています。

“Grab my ass”
→ 「私に触れて」というセクシーな表現で、親密さや情熱を強調します。

“Beating ‘round the bush”
→ 「遠回しに言う」「はっきりしない」というイディオムで、相手に明確な態度を求める意味です。

“Never knock it ‘til you try”
→ 「試す前に否定するな」というスラングで、新しい経験へのオープンさを求めます。

“Bitches”
→ 「女たち」というスラングで、ここでは競争相手を指す意味で使われています。

“Niggas”
→ 黒人文化で親しい友人や知人を指す言葉。ただし、非常にセンシティブな表現で、特定の状況でのみ使用されます。

“Body-ody”
→ 「身体(特に魅力的な女性の体)」を強調するカジュアルな表現で、セクシーさを際立たせます。

「Say So」に対するファンやSNSの反応は?

Doja Catの「Say So」は、そのキャッチーなメロディとレトロなディスコサウンドで大きな支持を集めた楽曲です。特にTikTokでのダンスチャレンジが爆発的に流行し、世界的なバイラルヒットを生み出しました。TikTokユーザーのHaley Sharpeが考案した振り付けが注目を集め、公式ミュージックビデオ(MV)にも採用された点は、ファンとのつながりを大切にするDoja Catの姿勢を象徴しています。

SNSでも「Say So」は熱狂的に支持され、2020年のパンデミック中、多くの人々に明るさと元気を与えました。さらに、Nicki Minajをフィーチャーしたリミックス版がリリースされると、ファン同士の盛り上がりがさらに高まり、ビルボードHot 100で1位を獲得する大成功を収めました。

2020年2月27日に公開されたMVは、70年代のディスコ文化を現代風にアレンジしたカラフルで華やかな映像が特徴です。豪華なファッションやディスコボール、サイケデリックな照明が楽曲のレトロな雰囲気を引き立て、Doja Catの滑らかなダンスが彼女の自信と魅力を際立たせています。このように、「Say So」は音楽、映像、そしてファンの力が絶妙に融合した一曲として、Doja Catの成功を象徴する作品となっています。

以上、Doja Catの「Say So」を、歌詞に込められたメッセージや音楽的な側面から解説しました。

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この記事を書いた人

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